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たそがれに 花みずき

 たとえきれない

かあちゃん 太公望 ドリームキャッチャー
ダンシングドール 言ったでしょ ローリングストーン
願 い 鶴の恩返し 泣きながら

たそがれに

きょうが終わり
茜に染みる九月
トイレの青い液体を
しみじみと見ているわたし

You know me,Really?と
尋ねたら
言葉に詰まったモモちゃん
わりぃ
たとえ言葉が同じでも
答えられないはず
私の知らない私を 
聞くか
普通


暮れなずむ頃はすべて
色を失い
生きているものたちが
愛おしい
そんな
たそがれには
ゆかしい
パレットを持ち出すことにしている


はなみずき

黄色いセンターライン上を
転がり踊る月光の花弁

未だに友情を信じている
少年に似た
白い蝶のよう


は、たとえきれない

哀しみは
怒りは

喜びも
楽しみも

自己完結のための
ささやかな循環系

稜線は遠目には景色でも
歩けば実働

落差77mの
衝撃は
背負った荷重のそれによるだろう


ただ
「 I 」だけは
例え切れない

ありとあらゆる自己と他に
背景に前景に
比重に依らず

誰がなんと言おうと
たとえきれなく
存在している


太公望

そなたの力が借りたい
なーに
滅ぶ事は問題ではないのだ
つまり
なにもしなくて倒れることが
許せなくて

どこかの空遠くに
幸せを探している
そなたのことは聞いているぞ

ただ
急ぐから頼んでいる
とりあえず
ここはわたしの
名を立てて
峠の上まで行ってくれないか

唱をうたう
川に居るより
楽しい事はほんとにないか
腹もくちくならない
味だって無いだろう
家族も養えまい
一時の享楽に過ぎぬ
楽しみを重ねて
未来を棒に振るのか


なに!
待てと?


捕夢網

誰の夢を捕らえるの
神の夢を捕らえても
安らげることはない
カムバックと呼びかける
少年の声に振り返っては
あなたのパラダイスは来ない
ハードディスクのアクセス音が
消えるまで待つことにしたのかい
待つだけでは手には入らないものを
手持ちの銃把にさんざんと刻んで来たと
いうのに懲りないのはなぜだろう

「CQ,CQ,CQ」
「This is dream cacher.goahead!」


かあちゃん

一番不出来だったね
心配かけっぱなし
なにか仕出かすならお前だ
と いつも言ってた

「かあちゃん当たりだ」

自分が見えない
あなたの年になっても
大人になれないでいるよ
でも
やくざにだけはならなかったからね

大物になるかさもなくば

さもなくになったようだよ
子供の頃が
蘇れば
いつもあなたの笑顔と一緒

キョウエヲミマシタ
アナタヲミカケマシタ
タイトルハ
「市場の女」デシタ

ナントカジュンジ
トイウエライヒトノカイタノデシタ


踊る人形

夜毎衣裳を変えながら
朝までドール
眠らぬ人形
夕べ緋色の
残像が
東の空に溶けるまで


言ったでしょ

誰のせいとか
もし...なら

無いのよ
その人生は
あなたの
だから

決めるのは
あなたなの

ただ
勇気を忘れずに
いて欲しい
あきらめるくらいなら
誕生から
虚しいわ

たいへん
って
良くいうけど

言ったでしょ
自分を
嫌わないで
って


ローリングストーン

転がり続ける
誰も止めようともしない
見ようともしてない
ため息をつく余裕がない
一時の休息がない

追い立てられる雲の影を
まるで見失うとき
安寧の地は
約束されているのか

友情や肉親の愛に
育まれていても
転がる物は
割れて四散するまで

停まらない



「 願い 」

街路灯は 特に 橋の上のが いけない
川の中まで照らすから
人をそこへ誘い込むようだ それが
秋の霧の中となると もっと いけない
自分が この世のものなのか わからなくなってしまう

処刑すべきは
ソクラテスの裏切りではなく
民衆とも呼ばれる灯りのせいでは
多数決こそが正しいという 誤り
民主主義の誤算
人の着ける多くのマスクたちは
偽りの舌を 隠すために 作られたもの

骨に響く微小な音も大切

ひとりの声も 時には何よりも身に沁みる
やがて還る誕生の苦しみの日は
自分だけで称える
願いと祈りにしか過ぎないのだから


「 鶴の恩返し」

記憶にはある

 特に 橋の
優しき姫が
手造りしたものが子供の頃は
好きだったから

恩返しが実は
恨みであったと
知るのは
たやすいが

どれほど親しく触れてても
おんなが
素顔を持つことを
たいていの
男は気付かない


「 泣きながら」

ただの夢

いつか腐臭を放ち
私の左の肺に
取り付いていた
願いは
形になるひまもなく
キャッシュカードの通過音
に似てきた
必死で
兄を追ったのは
貧しさに負けたからでは
なかったはず
置いてけ掘りの
話を
小学校の図書館で
読んだ
その
まさに
その夜だったからだ
私は今
泣きながら
それでも
まだ
いなくなった
兄を捜し始めても
いない

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