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酔いどれ 憧れ
いつも


rain

一時停止の路地の夜
電柱に括り付けられた 蛍光灯が
見たこともなくきれいでした
行ったこともないところが
まだまだ いっぱいありそうで
その実 もう欲望には 育っていかないのかな
と 感じている
嬉々として ひとりで 歩き始めた記憶があれば
孤独が何故 これほど 不安を呼びつづけるのだろう
慈雨は意味もなく
左斜めに降りつづけている


酔いどれ
drunkard

初めは客が二人だけ
夕焼けのビルの屋上
白いプラスチックの椅子
枝豆にはビール

まだ キミが元気な頃の話し

少し酔うと 山並みもいつか消えて
猥雑なビアガーデンに なっている

まだ時代が正気な頃は
そこは 陽気で 明日の気配に満ちていた
喧嘩や 卑猥に溢れていても
何をするのかを知っている
普通の人々が踊ってもいたものだ

上手く吐息をつけないので
飲んで騒ぐ日々も必要としていた
それなのに 今でも阿呆は飲んだくれ
利口は禁酒禁煙を誓っている
だから
どうした?と


憧 れ
It longs


今日も遠くに行きたくて
山に向かって 座り続けた
雲は憎しみでなく掴み合い絡み合い
それでも 蒼穹に憧れている
あまりにも懐かしい 滝や 山道も
足の小指に 生々しい石くれ達も
距離をおくと 包含される記憶で
さらに遠くなれば 無に帰すだろう
たとえば 手の甲の染みも
自らを捨て去らなければ歴史で
老醜と見るなら しまいだろう
しかし いつでも遠くに憧れて
何かが来るのを 待ちつづけている
弱き者も 愛しくてならない


いつも
always

この道では いつも
涙が止まらない
あの暖かな日も 凍てつく夜も
幾度も走ったよ あの林の匂いがする
隣のシートに 君が居ない事に慣れなくて
たびたび 死ぬ事を願っていたのに
こうして 季節の中に 置き去られて
今は唯一 私の心が泣く場所だ
それは 夢を見たのだろうか
梢に黒い鳥が口を開けて
白い月に吠えている


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