6月

遠くて近かった
山を見なくなり

それでも
時折
山を呼ぶ

masa

「色止めし 紫陽花に降る 朝の雨」

「葉を滑る あてなき吾も 蝸牛」

「幼き日 憧れていし あめんぼう」

「蛍追ひ 闇に迷いて 五十年」

「徒に 草笛をせむ 黄昏れよ」

「そこよりは 跳ぶしかないぞ てんと虫」


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